Pagoの部屋

ようこそPagoの部屋へ。管理人は、とっくに3人の子育てを終えたアラフィフ主婦です。大好きな絵本や食べること、そして心に沁みたことなどを記事にして綴っています。

逃げるも良し、「だめなところ」があるも良し……。

だめねこのいっしょけんめい (だいすきBOOKS)

 ねずみのこわいだめねこが、

旅にでました。

そうしたら、だめ仲間ができて、

三びきになりました。

三びきが旅をしていたら

……とってもたいせつなものを見つけたのです。 

 

          表紙カバー折り込み部分より 

 

この本のねずみが怖い、だめねこの名前はネコ松。ねずみ退治のために屋敷で飼われるようになりました。けれどネコ松は、ずる賢いねずみに利用されコケにされてばかり…。おまけに屋敷の主ときたら、屋敷からねずみが減らなければネコ松を袋につめて谷底にすてる腹づもりでいます。ネコ松にしてみれば、とんでもない話ですよね。

 

ネコ松は、そんな自分の立場がつくづく嫌になり、ある日とうとう、屋敷を飛び出しました。 そして、旅を共にする仲間に出会うのです。仲間になったのは猿のエンジと老犬のシロ。エンジは、木登りがからきし駄目で仲間たちから逃げてきた身の上でした。シロは、やさしかった屋敷の主が亡くなったあと、新しくやってきた主から吠えない犬は番犬にならないと、お役目ごめんにされて家出をしたのです。

 

物語の中、ネコ松も、エンジも、シロも、もといた場所から逃げだしました。逃げるって、消極的で後ろ向きなイメージがあるけれど、それは場合によりけり。逃げることって実は、積極的で前向きな行動でもあるんです。本当の居場所を探すには、辛い場所から逃げ出さないことには始まりません。「逃げるが勝ち」ということわざもあります。我慢しすぎるのも、頑張りすぎるのも得策ではありませんよね。我慢も頑張りも、ほどほどでいいんです。

 

さて、それぞれの場所から逃げ出して出会った三匹の旅ですが、それほど長くは続きません。やがて三匹は、それぞれにぴったりの自分の居場所に導かれます。「だめなところ」を克服しなくても、そのままのネコ松、エンジ、シロで十分でした。三匹は、おのおのに、自分は役立たずだと思っていましたが、ちゃんと必要とされる場所がありました。

 

逃げるも良し、「だめなところ」があるも良し、そのままで良し……。

 

子ども向けの本ですが、そんなことをしみじみと思わせてくれる本でした。

 

 

そうそう、三匹のステキなところも書きもらしてはいけませんね。三匹は思いやりがあり、仲間のしあわせを自分のことのように喜び応援できる心を持っています。自分の寂しさは隠して仲間のしあわせを願います。そんな心持ちになるのは、誰もが出来ることではありません。

 

つまるところ、こうあるべきという固定概念はつまらないことが多いのかもしれません。ねこがねずみを苦手としていても、猿が木登りを苦手としていても、犬が吠えることを苦手としていても、たいした問題じゃない……ということです。

 

うん、うん、たいした問題じゃないんです。。。♪