Pagoの部屋

ようこそPagoの部屋へ。管理人は、とっくに3人の子育てを終えたアラフィフ主婦です。大好きな絵本や食べること、そして心に沁みたことなどを記事にして綴っています。

片思い

むかし、むかしの話です。中学の2年生の頃、大好きな男の子がいました。クラスメイトです。わたしは毎日のように校舎の窓越しに放課後のグラウンドを眺めていました。野球部の彼の姿を追いかけて……。

 

彼には可愛い彼女がいました。わたしたち学年のマドンナのMちゃんです。Mちゃんはキャンディーズの蘭ちゃんに少し似た可愛い女の子でした。可愛いのは容姿だけではありません。やさしくて、思いやりがあって、性格も可愛い女の子でした。

 

わたしの大好きだなぁって思う気持ちは、最初から片思いの恋でした。

 

彼のイニシャルは、Ⅿ・Ⅿ君。マドンナの彼女の名前もMちゃんでした。なのでイニシャルMに、とても憧れたりしました。。。

 

彼は、背が高いとか、すごく男前だとか、スポーツマンだとか、勉強ができるとか、これといったモテ要素はなかったと記憶しています。野球部でしたが、目立つ存在ではありませんでした。ただ、純粋に優しくて、思いやりのある男の子でした。そして、ひたすらにMちゃんを大好きで大切にしていたのです。

 

とどかない思いだから、片想いだからといって、心に咲いた小さな恋の花が、すぐに枯れてくれるわけではありません。ついつい、ついつい、目で追い、耳で声を探してしまいます。毎日、毎日、好きだなって思うけど、片想いを隠したくて、彼の視野に入りたくなくて、身も声もひそめていました。きっと、わたしの気持ちなんて、彼にも周囲にもばれていたのですが、隠れているつもりでいたのです。

 

だけど、わたしは、何かにつけてどじな女の子でした。ぜんぜんわざとじゃないんですけど。優しい、クラスメイト思いの彼は、わたしが何かをやってしまうたびに「大丈夫か、Pago」と、真っ先に声をかけてくれたり、世話をやいてくれたり……でした。ほおっておいてくれたら、いいのにねって、何度も思いました。

 

持っていき場のない恋心は、重たくて、辛くって、彼を好きって思うたび心を苦しくさせました。

 

それでも流れる時は、いつの間にか、片思いの花を押し花のように思い出にしてくれたのです。

 

高校野球で熱くなるこの季節、白いユニフォームを目にすると、ああ、そう言えば……と、遠い遠い日の片思いを懐かしく思い出します。

 

ほんとうに、大好きだったなぁって……。