Pagoの部屋

ようこそPagoの部屋へ。管理人は、とっくに3人の子育てを終えたアラフィフ主婦です。大好きな絵本や食べること、そして心に沁みたことなどを記事にして綴っています。

イヌのヒロシに会いたくなる

とてもお人好しイヌがいるのです。

イヌだから、おイヌ好し言った方がいいかもしれません……。

 

名まえはヒロシ……。

画家先生のお宅で飼われています。

 

心やさしく親切で

いいように他者に利用されたって

へいき、へいき。

 

だまされて、とっておきのビーフジャーキーを

ひとつ残らず、まんまとせしめられても

「なるほど。だまされたかな」と

のんびり受けとめます。

そして、だました相手の寂しさを

さらりと思いやるのです。

 

面倒なわがままに巻き込まれても、

馬鹿にされて笑われても、

理不尽に叱られても、

威張られて命令されても

カッカと怒ったりしません。

ネチネチと恨んだりしません。

それから、悪口だって言いません。

 

 ホント、気立てが好くて、いいイヌなのです。

 

そんな、ヒロシとは、☟こちらの本で出会いました。

 

イヌのヒロシ (おはなしランド くじらの部屋)

『イヌのヒロシ』*1が、

どんな本なのかと言うと、九つの短いお話と

三つの詩が収められた童話です。

 

最初に書いたように
身勝手なわがままに巻き込まれたり
だまされたりの
ある日、あるときのエピソードが
ひとつ、ひとつのお話しです。

 

ヒロシ子イヌのときからはじまって、

おじいさんになったヒロシでお話は、おわります。

 

 

子どもに向けた本ではあるのですが、

大人が読んでも読みごたえのある奥深い作品です。

 

ところどころで、ちょっと切なかったり

哀しかったりもしますが

ユーモラスなシーンも多々あって、

天然なヒロシの行動や言葉に

心が、ほろほろ、ほぐれます。

 

小さなことで、カリカリしてしまうときや

怒りが心でふくらんだとき

わたしは、イヌヒロシに会いたくなります。。。

 

時として必要な怒りもありますが、

たいがいの怒りの感情は、心の毒だなと、

つくづく思わされるのです。

 

*1:三木卓(みき たく)・作/渡辺良重(わたなべ よしえ)・絵/1995年12月第1刷発行/理論社/第19回路傍の石文学賞受賞