Pagoの部屋

ようこそPagoの部屋へ。管理人は、とっくに3人の子育てを終えたアラフィフ主婦です。大好きな絵本や食べること、そして心に沁みたことなどを記事にして綴っています。

読み聞かせにおススメの絵本・ルラルさんシリーズ

 ルラルさんって名前のおじさんがいるのです。

いとうひろしさんが描いた絵本の世界に住んでいます。

ルラルさんシリーズは、現在のところ8冊あって、

頭のはげた丸メガネのおじさんが主人公です。

そして、たくさんの動物たちも登場します。

 

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絵本なので、一冊ごとにお話しはまとまっていますが、

もしも読むのなら(読んであげるのなら)

『ルラルさんのにわ』から読むのがおすすめです。

 

この絵本がルラルさんシリーズの始まりだからでもあるのですが、

ルラルさんが、どんなふうにしてみんな(動物たち)と友だちになったのか

よくわかるからです。

 

では、さっそくルラルさんシリーズを紹介しますね。。。

大方の筋がわかってしまうものもありますが、挿絵を見るだけで

8冊のどれを手に取っても、心がなごむ絵本です。

 

 

*1『ルラルさんのにわ』1990年8月30日第1刷

ある日、ルラルさんの大事な芝生の庭にワニがやってきます。

庭に誰も入れたくないルラルさんは、これまで通りに侵入者をパチンコで追い払おうとします。

だけど、ワニが怒ったら怖いので様子をみていると、ワニに手招きされました。

「なあ、おっちゃん。ここに ねそべってみなよ。きもちいいぜ。しばふが おなかを ちくちくするのが たまらないよ。」

 このワニのせりふをきっかけに

ルラルさんは庭に、誰かが入ってくることを拒まなくなるのです。

 

絵本のはじまりは、「なんなんだよ、このおじさん!」って感じなのですが、

「ちょっと、いい人かも」と、見え方が変わります。

ルラルさんは自慢の芝生の庭をみんなと共有することを選んで

みんなと友だちになるのです。

 

この作品は、第13回絵本にっぽん賞を受賞しています。

 

 *2『ルラルさんのごちそう』1994年12月30日第1刷

お料理好きのルラルさんが、素晴らしいご馳走を作ってみんな

招待することにしました…。

みんなと わいわい たべると どんなものでも おいしい おいしい。

これは、みんなで自由に食事をしている絵本の後半シーンに書かれている文章です。

食べ終わったあとは、みんなで寝ころんで、にこにこ顔でおなかをさすっています。

 

さあて、ルラルさんはどんなご馳走を作って、みんなは何を食べたのでしょう……。

お子さんといっしょなら、絵本を開いて一つ一つ指さしながら楽しんで下さい。。。

 

*3『ルラルさんのバイオリン』2001年9月第1刷

おとうさんが残してくれたバイオリン。

取りだすのは、手入れのためであって一年に一度だけ。

何故って、ギコギコ、キーキー…。

練習してもうまく弾けないから。。。

 

そんなルラルさんに、ワニがいいます。

「そこが いいんだよ。むずむず むずむず。からだじゅうの たのしいきもちが ぜーんぶ おしりに あつまって、おしりが かってに わらいだすみたいだよ。こんな おかしなおと めったに きけないぜ」

ラストシーンの挿絵は、バイオリンを弾くルラルさんと、

おしりで笑っているみんなの絵が描かれています。

 

おしりで笑うって、どんなふうなのでしょう……。

とても楽しそうで、子どもたちが真似をしたかるシーンです。

 

 *4『ルラルさんのじてんしゃ』2002年4月第1刷

いつもは、ひとりで乗っている自転車なのですが、あるよく晴れた日曜日のこと。

「ぼくも後ろに乗せて下さい」

出かけようとしていたルラルさんに声がかかります。

 

ふりかえったルラルさんの後ろにいたのは、だれでしょう。。。

この自転車のお話しで、やさしくて頼もしいルラルさんのことを

更に好きになるかもしれません。

 

 *5『ルラルさんのほんだな』2005年9月第1刷

ネコにせがまれて、みんなに本の読み聞かせをすることになったルラルさん

探検にでかける本を選んでしまったばかりに、

読んでいる途中で本当に探検?へ出かけることに。

 

どこへ行くの?そして読みかけの本は?

子どもなら皆、たぶん、きっと、やってみたい探検です。

読みかけの本のことも、少しも心配いりません。。。♪

 

 *6『ルラルさんのたんじょうび』2010年9月第1刷

料理自慢のルラルさんが焼くケーキのにおいに誘われて、

みんなが集まってきました。

あまいにおいの訳は、誕生日のケーキだと知り、

みんなはめいめいのプレゼントを持って、ふたたびルラルさんの家を訪れます。。。

 

お祝いをしてもらい嬉しくなったルラルさんが、お礼をしたいと言うと、

それならお願いがあると、ねずみが小さな声で話しはじめます。

「ぼくたち、うまれて すぐに すてられたり まいごに なったりして  ちいさいときから ひとりで おおきくなりました。だから じぶんの たんじょうびが いつなのか わからないんです。」

シュンと悲しくなっちゃうこの言葉……みんなの誕生日はどうなるのでしょうか。

お話終わりには、ありがとうが胸に拡がります。。。

 

*7『ルラルさんの ぼうえんきょう』2015年1月第1刷

ルラルさんは天体望遠鏡を持っていて、

星のきれいな夜にみんなと星をながめています。

 

そんなある日、流れ星がたくさん見える夜のこと。

のぞいた望遠鏡の向こうに宇宙人を発見するのです。

さっそく、ルラルさんみんなは、宇宙人を探しに行きます。

 

はたして宇宙人と出会えるのでしょうか…。

 

ラストのおちは、クスっと笑えて

何でもないようなやさしさに、ほっこりします。

 

*8 『ルラルさんの だいくしごと』2017年9月第1刷

 屋根の修理をしていたルラルさん

降りるためのはしごをみつけたみんなは「汽車みたいだね」と遊びはじめ、

ついには「行ってきます」と、庭を出て行ってしましました。

 

さあ、大変! ルラルさんは屋根から降りられなくなってしまいました。

 

ところがルラルさんは、怒ったり騒いだりしません。

これからやる予定だったことを、どれもこれもあきらめると、

屋根に寝ころんで、みんなが帰ってくるのを待つことにしたのです。

 

寝ころんだルラルさんの目に映るのは、青く広がる空……。

 

めのまえに、あおい そらが ひろがります。

 

くもが ゆっくり ながれていきます。

 

とおくで ことりが ないています。

 

みんなを のせて ちきゅうが のんびり まわります。

 

こうやって そらを ながめているのも わるくありません。

 

 しばらく、青く晴れた空と、ぽっかり浮かぶ白い雲のページが続きます。

その各ページには、上記の文章が一行ずつ書かれています。

 

空の絵だけのページもあります。 

 

さて……。

 

「終点でーす」と言いながら、

みんなが帰ってきたのは西の空があかく染まるころ。

「楽しかった」と、語るみんな

「よかったね」と、笑顔で迎えるルラルさん……。

まったり、のんびりとした穏やかな気持ちにつつまれます。。。

 

*おわりに

 『ルラルさんのにわ』の第一刷発行は、1990年の8月30日。
8冊目の『ルラルさんのだいくしごと』の第一刷は2017年9月で 、
きょねん出版されたばかりです。

 

ルラルさんたらずいぶん長いこと、おじさんをやっているのですね。

 

さて、ロングセラーのルラルさんシリーズですが、
ユニークな絵柄と、子ども目線のほのぼのとしたストーリー。
おしまいのページになっても余韻のある挿絵に、読み手と子どもの会話がはずみます。

 

また、ルラルさんの絵本は、どれも見開きいっぱいに絵が描かれていて、
文字は絵を邪魔しない一行か二行ほど。多くても三行くらいです。
長い文章を書かなくても、絵が多くのことを語ってくれているのです。
そういったところも子どもたちに好かれる理由なのかもしれません。

 

作者:いとうひろし

1957年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業。大学在学中から絵本の創作を始め、日常の小さな発見や楽しさを描いた作品多数。作品に「ルラルさんのにわ」(絵本にっぽん賞)、「くもくん」(日本絵本賞読者賞)(以上ポプラ社)「おさるのまいにち」「おさるはおさる」(ともに路傍の石幼年少年文学賞)「だいじょうぶだいじょうぶ」(講談社出版文化賞)(以上講談社)、「マンホールからこんにちは」(児童文芸新人賞)(徳間書店)など。

 

いとうさんへ質問:ルラルさんは、へんくつなおじさんですが、シリーズ2作目からは庭のみんなと親しくなり、やわらかな人柄となりますね。この変化には、どのような思いがこめられているのでしょう?

いとうさん:ルラルさんは変わっていません。自分の生活をきちょうめんに楽しんでいます。ただ、楽しみ方の幅が広がりました。どんはふうに広がったか、みんなに考えてほしいな。

※『ルラルさんのだいくしごと』に添えられているしおりより