ようこそPagoの部屋へ。 アラフィフ主婦の雑記ブログです。。。♫

『酒が仇と思えども』は呑まずに酔える時代小説?

呑んでも呑まれるなとは言うけれど、

呑むにまかせる夜もある。

時に後悔の朝を迎えても、

それでもやっぱり酒が好き・・・

凝った心をときほぐす、呑まずに酔える傑作時代小説!

 

と、書いてある帯にひかれて、お酒好きのわたしは、興味津々ページを開きました。

酒が仇と思えども

こちらの本は、江戸の町を舞台にした短編集です。お酒がらみの人情話が6話おさめられています。最後の〆である『似たもの同士』以外は、酒屋七福の若旦那である幹之助(みきのすけ)が、お酒の悩みごとの相談に助言して解決に導くといった骨組みの物語になっています。〆の話だけが、幹之助自身のお酒にまつわる物語です。

 

さて……江戸の町人たちの悩みごととは……?

 

目次

 

口開け 狐とかぐや姫

蕎麦屋には、かぐや姫のように美しい看板娘がいました。名前は、おきみです。おきみには、大きな悩みがありました。夜な夜な呑まずにいられない隠れ酒をやめられずにいたのです。嫌なことがあるから呑む。眠れないから呑む。それがすっかり習慣化していました。惚れている幼馴染の兼吉と夫婦になるまえに、酒を断ちたいと切望するも自分ひとりでは、どうすることもできずにいました…。そしておきみが酒に依存するようになった本当の理由もあきらかになっていきます。。。

二杯目 目が覚めて

猪吉は、腕のいい簪(かんざし)職人でした。ところが親方は、ひとり娘の婿に酒癖の悪い猪吉を選びませんでした。自分こそ婿にふさわしいと思っていた猪吉は、やけになり記憶をなくすほどの深酒を繰り返します。そんなある朝、見知らぬ家で目をさますと見覚えのある女の屍が…。泥酔していた猪吉は、己が殺めたのかどうなのかがわかりません。はたして、酔って失くした記憶を思い出すことはできるのでしょうか。そして猪吉は無実なのでしょうか。。。

三杯目 極楽の味

大工の又七は、二日酔いの日の仕事で仲間に怪我をさせた反省から酒断ちをしていました。そんなある日、棟梁は、懸命に働く又七に酒断ちの解禁を言い渡します。そのときに一年ぶりに呑む旨い酒は、親友である留吉と楽しめと助言したのです。

ところが大店の手代である留吉は、酒盛りの日を迎える前に不慮の火事で命を落としてしまいました。心優しい留吉は、子どもの頃から苦労ばかりしており大店で丁稚奉公として働くようになってからも苦労を重ね、やっと手代になったのです。

これから幸せになるはずだった友を失った悲しみで一滴の酒も呑めなくなった又七の心を救ってくれたのは。。。

四杯目 身から出たサゲ

名前は喜多八。噺家を志して師匠に弟子入りし10年の下積みをして、やっと売れ出したかと思えば酒のしくじりが原因で寄席からしめだされてしまいます。師匠から酒を断つようにと叱られても、喜多八は酒を断つことができません。

あげくには死んだ祖父を成仏させるために呑んでいるのだと作り話をしてしまいます。この作り話は思わぬ方へところがっていき、酒を選ぶのか命を選ぶのか…。その選択に迫られる羽目に。。。

五杯目 後始末

居酒屋『こまどり』の女主人であるお駒には、酔った勢いでついた嘘がありました。子どもを生んだことがないのに、生き別れた息子がいるのだと言ってしまったのです。話は店の客にも広まってしまい、20年の月日が過ぎました。

そんなある日、お駒の家に息子の吾作を名乗る男があらわれました。口からの出まかせで語ったはずなのに、左の手の甲にある大きな黒子も歳のころもぴったりです。懇意にしている下っ引きの六平太が見つけたのだと聞けば、追い返すこともできず一緒に暮らしはじめるのですが、どうやら吾作は窃盗団のひとりのよう。

自分の家を隠れ蓑にされているのかと疑いつつもお駒は、「おっかさん」と呼んでくれる吾作に情を感じるようにもなっていて。。。

〆 似たもの同士 

〆に収められている話は、最初に紹介した酒屋七福の幹之助の物語です。ある日、跡取り息子である幹之助にまたとない良い縁談が持ち込まれました。相手は申し分のない家柄で、器量もよく裁量もあるお嬢さんです。そして、迷いなく幹之助を慕い酒屋七福に嫁ぐ気が満々です。しかし、まだまだ結婚をする気のない幹之助は、あれこれと策略をたてて婚姻にならぬようにとしかけたのですが。。。

 

 おわりに

『酒が仇と思えども』は、お酒を呑まれる方なら「わかる、わかる」と思うよう話が集められていました。クスッと笑えたり、ほっこりしたり、切なかったり、馬鹿だなぁと思ったり、目頭が熱くなったり……と、どれもが味わい深いお酒にまつわるの物語でした。本の帯に書いてあった「呑まずに酔える」のように、ほろ酔いのいい気分で本を閉じることができました。。。

 

 11月も下旬に入り、今年も残り少なくなってきました。12月に入れば忘年会などのお酒を呑む機会が多くなります。ちょうど一年ほど前に、お酒の記事を書いていたのでのせてみました。

 

お酒が好きな方は、身体をいたわって呑んで下さいね。

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ご訪問ありがとうございました。。。♪