すみれとわらび

小学生の頃に出会った詩で、わたしの脳裏にやきついている詩があります。教科書で習ったのではなく、家で学習していた問題集に載っていました。詩を読んで質問に答えなさいとあったのでしょうが、問題などは全く憶えていません。

山路の春風そよそよ吹いて

わらびのこぶしが ゆらゆらゆれる。

ゆれてもさわるな すみれの花に

やさしい やさしい すみれの花に

この詩を読んだとたん、春の山の映像がまぶたの裏に浮かびました。

可憐なすみれの花とひょろりとしたわらびが、やわらかな光に包まれている風景……。すみれにさわらぬよう風にゆれるこぶしを懸命にこらえているわらびの姿……。

 

何度か繰り返し読んでいるうちに、なんだかやりきれないような気持ちになって泣きたくなったのです。

すみれも優しい花だけど、わらびは、もっともっと優しい…。

そんな風に思ってから40年以上、この詩はわたしの脳の中に永久保存されています。

 

詩と出会って数年後、記憶していなかったタイトルと作者をを知りたくなり、学校の先生に尋ねたり自分でも調べたりしましたが、探し当てることができませんでした。

 

タイトルも作者もわからないままでしたが、心がふさぐときや悲しいとき、やさしさを忘れそうなときに、埃をかぶった心の底から浮かび上がってくる詩でありました。

 

ある日、あまり期待もせずに、この詩の最初の一行を検索してみたのです。ほんの数年前のことです。すると、ちゃんとヒットしたのです。ひとつきりの件数でしたが。(検索の方法を変えればまだあるかも)

 

時が経つほどに、幻のように感じていた詩だったので、感動する前に驚きました。しっかり驚いた後は「この詩、ほんとうにあったんだ」と、嬉しくなったのです。

 

わたしが知っているのは、詩のひとふしだけで、続きもありました。詩と言うよりも唱歌だったのです。タイトルは『すみれ』……。メロディーも聴くことができますので、関心を持って下さった方は、☟こちらのサイトに訪れてみて下さいね。。。♪

 

すみれ/うたごえサークルおけら

※「こぐし」とあるのは、たぶん「こぶし」なのでは…?と思います。。。(pago独断)

 

年の瀬も押し迫った寒い日々…季節外れの唱歌で失礼しました。。。

ご訪問ありがとうございました。。。♪