1・▶ファンタージエン国の危機◀『はてしない物語』より

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はじめに

前回は、バスチアンが古本屋から黙って持ってきた本を読み始めたところで終わりました。今日の記事からは、バスチアンが読んでいる『はてしない物語』のストーリーがメインとなって、進んでいきます。

 

それでは、まず、この章『ファンタージエン国の危機』に登場する主なキャラクターを紹介します。

 

鬼火(おにび)……てまりほどの大きさで、木々の間を自在にとびまわる。ほかのものを惑わして道を迷わせる。

岩喰い男(いわくいおとこ)……3メートルほどの巨人。山(岩)をかじって生きている。ひと口かじるだけで何週間も何か月も満足する。岩喰い男の乗り物は岩の自転車。

夜魔(やま)……鬼火の倍ほどの大きさ。まっ黒の毛でおおわれて顔らしいところには、満月のような大きな目が光っている。夜魔の乗り物は大きなコウモリ。

豆小人(まめこびと)……小さすぎて遠くからは見えない。はでな背広を着て赤いシルクハットをかぶっている。豆小人の乗り物はピンク色の殻のかたつむり。殻の上に小さな銀色の鞍がとりつけてある。

 

上のイラストをご覧ください。飾り文字の中に、四人のキャラクターが描かれています。鬼火岩喰い男たちのイメージが掴みやすいかと思います。飾り文字のイラストは26章のまで各章の扉として描かれていますので、2色刷りのイラストも楽しんでくださいね。

あらすじ

ファンタージエンの国のあちこちで、とつぜん湖や沼が消えてしまう不可解なことが起こっていました。湖や沼の水が干上がったのではありません。ある日とつぜんに消えてほんとうに何もない虚ろな場所になってしまうのです。

 

湖や沼が消えたその場所にあるのは、目には見えない虚無(何物もなく、むなしいこと・広辞苑より)だけなのです。虚無は始めのうちは卵くらいの大きさなのに、ぐんぐんと広がっていました。

 

そして、辺りにあるものをどんどん消していくのです。景色だけではありません。その中に足をふみこむと足が消える。手を入れると手が消える。住人たちも消えるのです。痛みはないのですが、とにかく、そこに入ってしまったものは何であれ、消えてしまうのです。

 

だったら近づかなければいいのですが、虚無は抗えない引力を持っていて、何もかもを引き込み、その場所が広ければ広いほど力も強くなるのです。このままでは、ファンタージエン国が滅びてしまいます。虚無が広がって、虚無に飲み込まれる…。この恐ろしいことが、いったい何なのか、どうして起こっているのか、何か打つ手はないのか、ファンタージエン国の住民たちは、考えあぐねていました。

 

とある真夜中のこと、鬼火岩喰い男夜魔豆小人の4人は、ハウレの森で出会いました。ファンタージエン国の危機を女王に報せるために、それぞれの故郷(くに)から使節として旅をしている道中でした。みなが目指しているのは女王幼ごころの君(おさなごころのきみ)がいるエルフェンバイン(象牙)の塔です。

 

4にんがハウレの森で出会ったといっても、それぞれの乗り物や進むスピードが違うので、各自でエルフェンバインの塔へ向かいました。さて、それぞれが到着したエルフェンバインの塔では塔へ続く大通りに長蛇の列ができていました。

 

巨大な魔鬼(ジン)・小指ほどの妖魔(コーボルト)・三つ頭のトロル・小人族・妖精・山羊足のファーン…などなど奇妙な姿かたちのものたちの行列です。その誰もが、ファンタージエン国の住人で、4人と同じ目的を持つ使節たちでした。

 

しかし、エルフェンバインの塔に訪れた誰もみな、女王幼ごころの君に会うことができません。幼ごころの君は、重い病気で臥せっていたのです。塔の上のご座所、もくれん宮に大勢の医師が集まっていました。けれど、病気が何なのか、治療方法も薬もわからずにいたのです。

 

さて、女王幼ごころの君の病気は、ファンタージエン国を襲った不可解な禍いに関係があるのでしょうか……。次回は、第2章▶アトレーユの使命◀です。

 

 

ご訪問ありがとうございました。。。♪